「消臭剤を使うと塩素の臭いがする。これって本当に安全なの?」
効果が高いという評判の消臭剤の中には、プールのような塩素の臭いがする商品がありますよね。
なんとなく塩素って危険な感じがしてしまいますが、本当に安全なのでしょうか。
犬や猫がいる家庭だと特に安全性については気になる所ですよね。カーペットだけじゃなくカーテンや布団など、いろんな場所に使っていますが、本当に大丈夫なのでしょうか。
スプレータイプだと猫や犬にもかかってしまうこともあるし、一度気になるとどうしても心配になってしまいます。
どうしてプールのような臭いがするのでしょうか?ペットに本当に安全な商品なのでしょうか?
塩素系の消臭スプレーの仕組みと効果
現在その効果の高さと安全性から、塩素系の消臭剤は多く販売されています。特に安全面からも「次亜塩素酸系消臭剤」の消臭剤が人気です。
これは簡単にいってしまえば、ハイターを薄めて、安全面に考慮してつくられたようなものです。
ハイターは「次亜塩素酸ナトリウム」であり、薄めたものが「次亜塩素酸水」と呼ばれます。
塩素系の消臭剤といってもこの2種類ありますから、間違えないようにしてくださいね。
より安全なのは、「次亜塩素酸水」です。しかし薄めようが塩素は塩素なので、プールのようなカルキ臭がします。
そしてその2種類の大きな違いは、塩素ガスが発生しにくい所です。
次亜塩素酸水は現在、食品添加物に分類されています。安全であり、殺菌や消毒の効果が強いことが特徴です。
臭いのもととなる成分にふれることによって反応し、分解して水に戻すことによって消臭しています。水に戻るので安全性が極めて高いとして、食品衛生委員会でも認められています。
消毒や殺菌として有名なのがアルコールですが、次亜塩素酸系消臭剤はアルコールで除菌できない菌まで殺菌するなど、かなり殺菌作用が高く、殺菌にかかる時間が短いのも特徴の1つです。
次亜塩素酸系消臭剤のデメリットと注意点
どんな商品にもデメリットがあるように、次亜塩素酸系消臭剤もデメリットや注意点があります。
消費期限が短い
だいたいの製品が開封してから3か月~半年が使用期限になっています。
それを越えていくにつれ、殺菌と消臭の効果が少なくなってくるので早めに使い切る必要があります。そして紫外線にも弱いので、日の当たらない場所に置いておく必要もあります。
ある程度キレイな場所に使う必要がある
臭いのもと(有機物)に触れると水に戻ってしまうので、例えばペットがトイレ以外で排泄した場所を拭いて、ある程度キレイにしてから使う必要があります。
そして生ごみなんかに使う場合も、その性質から一度スプレーすれば臭わないというわけではありません。
その時は雑菌や臭いのもとは取り除けますが、その後は水に戻っているために殺菌効果に継続性がありません。増えた雑菌に対して、またスプレーが必要となります。
次亜塩素酸系消臭剤も万能ではない
そして確かに次亜塩素酸系消臭剤はペットにも安全ですが、直接かけることはオススメしません。
目などの粘膜に入ることは特に控えたほうが無難です。
どうしても汚れが気になる部分にはティッシュやコットンなどにスプレーし、拭いてあげた方が良いです。
確かに食品添加物として認められていると聞くと、完全に安全なものだと勘違いしてしまいがちですが、次亜塩素酸ナトリウム(ハイター)も食品添加物として認められています。
用法、用量を守れば安全ということであり「飲んでも安全」という基準ではないので注意してください。
そして次亜塩素酸水は塩素ガスが発生しにくいと伝えましたが、塩素ガスが発生するという声もほんの一部ですが、実際にあります。
塩素系といえばハイターなどでもあるように「混ぜるな危険」という言葉が有名ですが、あれは塩素と酸性を混ぜることによって有毒な塩素ガスが発生することから注意を呼び掛けています。
心配であるなら、クエン酸などの酸性の商品とは一緒に使わないでください。
ペットのニオイ対策は除菌・消臭スプレー以外にも実施する
本来なら消臭スプレーに匂い問題や除菌を全て頼るのではなく、食事や掃除などの改善が一番大事です。
頻繁に動物の体を除菌するよりも、根本となることを解決していくべきでしょう。
あくまで消臭剤などは人がどうしてもカバーできない場所に補佐的に使うべきで、頻繁に殺菌することを必要とするほど汚れていること自体が問題です。
犬や猫に使用するのなら、糞尿まみれなど極端に汚れてしまった場合、トイレ以外で排泄した場合やトイレ周り、衣類についてしまった場合などで充分です。
猫や犬は被毛に覆われているために、人間よりもずっと肌が弱いです。
人間の赤ちゃんよりも弱いので、直接スプレーすることはどんな消臭スプレーでもオススメしません。
おそらく人間の赤ちゃんだといくら人体に無害と言われても、市販の消臭剤や除菌スプレーを直接肌に頻繁にかけるのは抵抗があると思います。
動物はそれよりもっと肌がデリケートですから、注意してください。
しかし次亜塩素酸系消臭剤は消臭、殺菌、安全性などの点でとても優れています。
ペットに直接かけることはオススメしませんが寝具やカーテン、カーペットなどに使用したり生活臭を消したりすることに関しても優れています。
分解されて水となるので安全性に問題はありません。
しかし毎日除菌する必要はありませんから、2週間に一度程度で良いでしょう。
どんなものでも用途を守ることは大事なので、場所や頻度を考えて使いましょう。
使いすぎはなんでも有害となる恐れがあります。
水でも飲みすぎると水毒となりますし、加減が必要です。
それらさえ守ればとても優れた商品です。
ペットに関して使う場合は、基本は掃除や換気で室内を綺麗にし、特別な場所やケースに合わせて使うことが大事です。